1日の3大栄養素摂取量算出法
タンパク質は1日にどれくらい摂取すればいいのでしょうか?
タンパク質は1日に、除脂肪体重1kgに対して1gは最低でも必要です。
(1日中動かずに寝ていたとしても!)
アスリートの場合、除脂肪体重1kgに対して2g必要と言われています。
ダイエット中の場合も、除脂肪体重1kgに対して2g摂ったほうが良いでしょう。
たとえば、体重50kg、体脂肪率20%のAさんの場合、
{50−(50×0.2)}×2=80
となります。
ですのでAさんは、1日にタンパク質を少なくとも80g摂る必要がある、ということになります。
1日3食食べるとすると、1食につき約27gずつタンパク質を摂ればいいことになります。
脂肪の摂取量はどうなのでしょうか?
健康を維持できる食生活を行っている場合、たとえかなり低脂肪な食事をしているとしても、摂取カロリーの内、通常10〜15%は脂肪をふくんだ食事になると言われています。
(脂肪もカラダに必要な栄養素なので、これくらいは摂らなければならない、とも言えます)
つまり、1日に1500kcalを低脂肪になるよう気をつけて食事したとしても、
1500×0.15=225kcalの脂肪
となります。
ここで「1日の摂取カロリー算出法」で紹介した基礎代謝量(BM)を使います。
たとえば、体重50kg、体脂肪率20%のAさんの場合、
50−(50×0.2)=40
40×2×10=800
となり、基礎代謝量(BM)は800になります。
そして、活動量に合わせて1日の摂取カロリーは変化します。
ここでは、普段の生活が「普通の活動量」ということにしてみます。
普通の活動量ですので、1日の摂取カロリーは、
800×0.4+800=1120kcal
となります。
タンパク質は、除脂肪体重1kgに対して2g摂るので、
40×2=80g
Aさんの1日の摂取タンパク質は、80gとなります。
タンパク質は1g当たり4kcalですので、1日のタンパク質摂取でのエネルギーは、
80×4=320kcal
になります。
脂肪は、カロリーの10〜15%含まれているので、
1120×0.15=168kcal
Aさんの1日の摂取脂肪は、168kcalとなります。
脂肪は1g当たり9kcalですので、1日の脂肪摂取は、
168÷9=18.6666666…
となるので、約19gとなります。
炭水化物は、残りのカロリーということになります。
BM−摂取タンパク質cal−摂取脂肪cal=摂取炭水化物cal
となります。
1120−320−168=632
で、632kcalとなり、炭水化物は1g当たり4kcalですので、
632÷4=158g
となります。
これで出た値を、1日の食事回数で割れば、1回の食事でどれだけ食べれば良いかが分かります。
Aさんの場合、
タンパク質 80g 320kcal
炭水化物 158g 632kcal
脂肪 約19g 168kcal
…でしたので、それらをそれぞれ食事回数で割れば、1回の食事でどれくらい食べれば良いかが分かります。
1日3食ならそれぞれを3で割る、1日4食ならそれぞれを4で割る、1日5食ならそれぞれを5で割る、ととなるわけです。
1日に摂取するカロリーが同じであれば、食事回数を増やしたほうが太りにくいといわれています。
ここでは、脂肪はカロリー全体の15%ということで計算しましたが、実際には、脂肪の摂取を全体の15%以下に抑えることは、なかなか難しいと思います。
脂肪を少し摂り過ぎたかな?と思ったときには、炭水化物を少なめにしてみてください。
ただ、炭水化物は夜に食べないほうが太りにくいので、1日の最後の食事は炭水化物抜きにしてみる、というのも一つの方法です。
具体的には、1日4食の場合、タンパク質と脂肪は4で割り、炭水化物だけ3で割って、1日の最後の食事には食べないようにする…といった感じです。
また、計算で出した値と同じ食事をする、というのはとても難しいので、ここで出た値を目安・参考にして食事内容を考える、というように活用してみてください。