夜の炭水化物は控える
「夜の炭水化物は太る」とか、「寝る前に食べると太る」とかいう話、聞いたことがあるでしょうか?
そして、それは真実なのでしょうか?
夜になるほど、食事量は減らしたほうがいいのでしょうか?
答えは、イエスです。
夜の炭水化物は控えたほうが賢明です。
筋肉・肝臓に蓄えられているグリコーゲン(糖)の量が多いか少ないかで、摂取した炭水化物が脂肪になるかならないかが左右されます。
体に蓄えられるグリコーゲンの量には、限りがあります。
筋肉・肝臓のグリコーゲンが少ない場合、炭水化物を摂ると、その糖分はグリコーゲンという形で蓄えられます。
しかし、体に蓄えられているグリコーゲンがいっぱいだと、摂取した糖分は、筋肉や肝臓に蓄えることができなくて、あまってしまいます。
そのあまった糖分は、体脂肪として蓄えられるのです。
そして、夜は、その日1日で摂った炭水化物ですでにグリコーゲンがいっぱいであることが多いので、そこでさらに炭水化物を摂ると、脂肪になるというわけです。
一日の遅い時間に食べる食事ほど、炭水化物を減らしたほうが、ダイエットのためには賢明です。
炭水化物は、インスリンの分泌を促します。
遅い時間に炭水化物を摂ると、インスリンが多く分泌されたまま眠りに入ることになります。
睡眠中にインスリンの分泌量が多いと、脂肪燃焼を阻害し、脂肪を溜め込もうとします。
深い眠りについてから1時間くらいすると、成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンは、筋肉を発達させるのに有効なホルモンです。
成長ホルモンは、脂肪の燃焼も助けてくれます。
しかし、夜に炭水化物を摂ると血糖値が高くなります。
血糖値が高いと、脂肪燃焼を助けてくれる成長ホルモンの分泌が妨げられるのです。
また、夜に炭水化物を摂ると、朝に比べてインスリンを分泌しやすいそうです。
多すぎるインスリンは、糖分を脂肪として溜め込もうとします。
それと、夜のカロリー摂取が太りやすい理由として、夜は活動量が少ないので消費カロリーが少ないから、ということも言えます。
ただし、夕方にしっかりと筋肉トレーニングを行った場合は、その後の食事でしっかり炭水化物をとってもかまいません。
なぜかというと、筋トレで筋肉のグリコーゲンが少なくなっているからです。
その状態で炭水化物を摂取すると、糖分は素早くグリコーゲンとして筋肉に蓄えられるので、血糖値が高くなりすぎることもなく、インスリンが大量に分泌されることもありません。
筋発達は、損傷した筋肉の回復の過程で起きます。
筋肉のグリコーゲンが少ないと、筋肉の回復が弱まってしまうので、筋トレ後には、筋肉の材料であるタンパク質とともに炭水化物を摂りましょう。
ただ、一般的には、夜の炭水化物摂取は控えたほうが、ダイエットには有効です。