無我夢中で踊る彼と公園の噴水

無我夢中で踊る彼と公園の噴水

はるか昔に観賞した作品が、ビフォアサンライズといって、邦題は「恋人までのディスタンス」という。
20歳のお姉さんに、「良い映画だよ」と話を聞いたシネマだ。
列車内で出会ったアメリカ人のジェシーと、フランス人の、ジュディー・デルピー演じるセリーヌは少しだけオーストリアを歩き回る話だ。
この珍しい所は、これといった問題発起や盛り上がりとか、あまり無いという点。
会ってすぐという2人が、愛することとか世間についてひたむきに討論する。
まだ14歳の私は、分からないことが多く、幼く、退屈だと思いながら見たシネマだった。
実は、先日、たまたまDVDショップで発見し、懐かしく思い借りてみたところ、めちゃくちゃ感銘を受けた。
中でも、レコード店でケイス・ブルームの曲を聞きながら視線を投げあうところ。
2人とも帰国の際、要は、サヨナラのシーン、そこでクライマックスを迎える。
その時期は心に響かなかったこの映画、時を隔てて見ると、ちょっと違う見方になるのかもしれない。
その感覚を味わった後、ケイス・ブルームのアルバムを、店で発見し聞いている。

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★★