運動しても脂肪はすぐに燃えないの?
「運動しても、体脂肪はすぐには燃えない。」
…ということを聞いたことがあるでしょうか。
実は、その通りなのです。
体脂肪は、運動し始めてから20分経過してからやっと燃え始めると言われています。
それはなぜかというと、リパーゼという脂肪分解酵素に関係があります。
運動などの刺激によって、アドレナリンやノルアドレナリンなどのホルモンが脳から分泌されます。
それらのホルモンは、リパーゼを活発にしてくれます。
活性化したリパーゼが、脂肪をグリセロールと脂肪酸に分け、それが血中に放出され、筋肉に運ばれ、はじめてエネルギーとして利用されるのです。
そのリパーゼを活性化させてくれるホルモンが分泌されるまでには、20分程度の運動が必要になるのです。
つまり、1時間走ったとしても、40分ぶんのエネルギーしか体脂肪からは使っていないということになります。
しかも、運動を始めてから20分後からの使用エネルギー全てが、体脂肪から利用されるとは限りません。
体脂肪だけでなく糖分もエネルギーとして利用しています。
体脂肪を燃やすのは、なかなか大変なことなのです。
運動し始めてから20分たってからでないと、体脂肪は燃え始めない、と書きましたが、実は、20分運動しなくても脂肪は燃えます。
たとえ5分だけ走ったとしても、脂肪はちゃんと燃えるのです。
ただし、その燃えている脂肪というのは、はじめから血液中に流れている脂肪です。(遊離脂肪酸)
やはり、体脂肪がまとまってエネルギーとして使用されるには20分程度の運動が必要になります。
ただ、「少ない時間の運動でも脂肪は燃えているんだ」ということを知っておくと、わずかでも運動する気になるのではないかと思います。
<運動時の脂肪燃焼を高めるマメ知識>
・運動前にカフェインを摂る
運動前にコーヒーを飲むのもいいかもしれません。ただしブラックで!
・運動前に食事しない
糖分は脂肪燃焼の効率を低くしてしまいます。ただし、「果糖」は特別で、大丈夫です。
・水分補給をする
水は血液を作り、血液は栄養を運び、老廃物をカラダから運び出す助けをします。